障害年金の社会的治癒に関するQ&A
障害年金の社会的治癒に関するQ&A
Q社会的治癒が認められる要件は何ですか?
A
社会的治癒が認められる要件は、障害認定基準等において明確に定義されているわけではありません。
一般的には、医学的には治癒が認められない状況であるものの、一定期間症状がなく安定しており、治療投薬などの必要がなく、社会生活が可能な状態が継続していることが必要といわれています。
一定期間という点については、明確に何年以上という決まりがあるわけではありませんが、5年程度を目安に判断されることが多いといわれています。
Q社会的治癒のメリットは何ですか?
A
社会的治癒のメリットは、初診日について、治療経過の実態に合わせた認定が可能となることです。
初診日は、障害認定基準において、「障害の原因となった傷病につき、初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日をいう。」と定義されています。
この定義を形式的に適用した場合には、関係のある症状で何十年も前に一度診察を受けただけであった場合でも、その日が初診日となってしまいます。
そして、その何十年も前に一度診察を受けた病院が閉院したりカルテを廃棄したりしているなどの事情で、初診の日付を特定できなくなってしまうと、最悪の場合には、障害年金の申請ができなくなってしまうかもしれません。
そこで、治療経過の実態にあわせて、長期間、治療等の必要がないまま症状が安定していた後、症状が再燃して診察を受けた場合に、社会的治癒を認めて、再燃後の最初の受診を「初診日」として扱うことで、治療経過の実態に即した障害年金の申請手続きを進めることが可能となります。
社会的治癒が認められるメリットは、その他に、以下のようなことが考えられます。
・原則の初診日では年金保険料の納付要件を満たしていなかった場合に、納付要件を満たすことができる。
・原則の初診日では障害基礎年金の申請となる場合に、障害厚生年金の申請となって受給額が増える、またはより軽い障害の程度で受給が可能となる。
・原則の初診日では障害認定日時点で症状が軽かった、または受診していなかった場合に、遡及請求が可能となる。
Q社会的治癒が認められた例にはどのようなものがありますか?
A
当法人が取り扱った申請で、社会的治癒が認められた事例はたくさんあります。
例えば、精神の障害の場合で、未成年の学生時代に一度、心身の不調から精神科又は心療内科を受診していたことがあったものの、その後は、問題なく学生生活を送り、卒業後は社会人として社会生活を送って5年以上経過した後、改めて精神の不調を自覚して精神科又は心療内科を受診したというような場合に、社会的治癒が認められた事例があります。

























