障害年金の所得制限

文責:所長 弁護士・社会保険労務士 石井浩一

最終更新日:2022年12月14日

1 20歳前障害の障害基礎年金の所得制限

 老齢厚生年金には在職老齢年金という制度があり、一定以上の収入がある場合には老齢年金が減額されることになっていますが、障害年金には原則としてこのような制度はありません。

 例外は、初診日が20歳以前にある場合に支給される20歳前障害の障害基礎年金です。

 具体的には、本人の前年の所得額が462万1000円を超える場合は全額が支給停止され、本人の前年の所得額が360万4000円を超え462万1000円以下である場合は半額が支給停止されます。

 本人の前年の所得が360万4000円以下である場合には、全額が支給されます。

 なお、本人に扶養親族がいる場合、扶養親族1人について上記の所得額に38万円が加算されます。

 20歳前障害の障害基礎年金は保険料を納付していなくても受け取ることができるため、このような仕組みが導入されています。

2 公的な給付との調整

 仕事をして得た収入ではなく、公的な給付による収入がある場合には、障害年金を受給する際に調整の対象となる場合があります。

 同一の事由に関して障害年金と労災保険の年金が給付される場合、障害年金は全額が支給され、労災保険の年金が一定の割合で減額されます。

 同一の事由に関して障害厚生年金と健康保険の傷病手当金が受給できる場合は、原則として傷病手当金が全額支給停止され、障害厚生年金(1級、2級の場合は障害基礎年金も加算)の額を360で除した額が、1日当たりの傷病手当金の金額よりも少ない場合には、差額分の傷病手当金が支給されます。

 障害基礎年金のみ受給している人が就職し、その後、障害基礎年金を受給する原因となった病気やケガが悪化して傷病手当金を受給する場合には、障害基礎年金と傷病手当金の両方を受給することができます。

 現在他の公的な給付を受給しており、障害年金の請求をご検討中の方や、公的給付と障害年金との関係が気になる方は、ぜひ当法人にご相談ください。

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